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2016年11月17日木曜日

Capacitors and resistors ギターアンプに使うコンデンサーと抵抗について

ギターアンプの製作と修理に使うコンデンサーと抵抗について過去に書いたウェブサイトの内容やブログの内容を以下に抜粋掲載してまとめました。

【カップリング・コンデンサーについて】

増幅回路と増幅回路をつなぐコンデンサーのことを
Coupling ( カップリング ) コンデンサーといいます。

一番目の増幅回路から出力された信号はコンデンサーを通過し、
通過した信号だけが2番目の増幅段に送られます。
この時コンデンサーはふたつの仕事をします。
一つ目は、直流電圧をシャットアウトし、交流電圧(増幅されたギター信号) だけを通過させる。
二つ目の仕事は、交流電圧(ギター信号) のうちコンデンサーの値に見合った周波数だけを通過させ、その値からはみ出る周波数は通過させません。
高域の周波数が優先的に通過します。どこまでの低域を通過させるかはコンデンサーの値(μF)の大きさで決まり、値の大きいほど低い周波数を通過させます。

インプット・ジャックから入った信号を初段の増幅回路で増幅し、
次の増幅段に送るために 仮に0.02μF のコンデンサーを使うとします。
耐圧を600V を使います。この耐圧は一番目の仕事であるシャットアウトする直流電圧の大きさに比例して決めます。ギターアンプの場合、およそ400V の直流電圧がかかっています。余裕を見て600V 耐圧を使うのです。

この時に、どのタイプのコンデンサーにするかで音質、つまりコンデンサーを通過するギター信号の倍音が変化します。

(1) コンデンサーに使われている誘電体による違い
  a)ポリエステル・フィルム ---迫力のある中に低域がプリッと締まります。
  b)ポリプロピレン・フィルム---全帯域にわたり Hi-Fi です。
  d) セラミックディスク --- 高域の倍音が少し歪む感じがします。

(2) メーカーとそのメーカーの品種による違い
  下の写真の左から
 イ) Jupiter RedAstron
  ロ) SOZO BlueMolded
  ハ) SOZO YellowMastered
  ニ)150M Mallory 
  ホ)SBE OrangeDrop 716P
  ヘ) CDE OrangeDrop PS
 ト) セラミックディスク 3社 

この音の違い、つまりギター信号の倍音の出方の差というのは「交流電圧のうちコンデンサーの値に見合った周波数だけを通過させ、その値からはみ出る周波数は通過させません」という性質が各々の銘柄により少しづつ個性をもっていることによる差です。つまり同じ0.02μF でもギター信号を通過させるときの周波数に癖があるというかムラがあり、それがコンデンサーの違いによる音の違いとなって出てくるのです。

ホ)オレンジドロップの716Pの誘電体はポリプロピレンです。 715P もポリプロピレンで、音は716P と同じです。715P の容量値のバラツキを抑えたものが716Pで基本的には同じ物です。
ヘ)オレンジドロップのPS の誘電体はポリエステルです。715Pや716P と明確に音が違います。
イ) Jupiter や ロ)SOZO や ニ) 150M Mallory はポリエステルです。

誘電体がどうだからとか値段が高いからとかで一概にこれが良いというもの
ではありません。生かすも殺すもどの回路の部位に使うかで決まります。

一般的に以下のようなことが言われています。

・誘電体がポリエステルの物は50年代から60年代のアンプに合う。
 ( Fender でいうとツイードからブラックフェース)に使われた。
・SOZO の Yellow Mastered は  Marshall や VOX の回路と相性が良い。
・ Fender には Orange Drop が相性が良い。
などです。

しかし、これはあくまで一般論です。信じて疑わず、全てのコンデンサーをある一つの銘柄やひとつの誘電体のものにしても、当時のヴィンテージの音は再現できません。なぜなら現在販売されているどんなコンデンサーも決して昔のコンデンサーと全く同じ癖を持っていないからです。

Hi-Fi なポリプロピレンはカップリング・コンデンサーとしての性能が
良いと考えられます。Hi-Fi ということは癖が少なく周波数特性が均一であるということです。
いろんなコンデンサー・メーカーがこぞって生産しています。
ちなみにオーディオ・アンプ用の部品屋さんが売っているコンデンサーの主流はポレプロピレンです。

セラミックディスクは60年代に Fender で使われていました。
特にブラウンフェースやブラックフェースには必ず、
肝心かなめの一箇所にだけ使われていました。
他の大部分は Blue Molded なのにその部分だけはセラミックです。
Leo Fender はコンデンサーの誘電体の違いによる音質の違いを
使い分けていたということですね。

どの部位に使うかによりその才能の発揮の仕方が異なる良い例です。

写真のコンデンサーはどれを使ってもそれなりの良い音がするものだけを
集めています。
同じ値0.02μのコンデンサー各種
【エレキギターのコンデンサーは音を通すのではなく音を削っている】
少しアンプの話から脱線します。

エレキギターのトーンコントロールにもコンデンサーが使われています。
ギター回路の概略図が下です。ピックアップの出力は赤色で直接ボリューム
に入り、シールドへ送られます。同時にトーンコントロールに繋がっています。
トーンコントロールに付いているコンデンサーはグラウンドに繋がっています。

楽器屋さんのギター解説記事を読んでいると、
ピックアップの出力がコンデンサーを通過してから出力されるような表現をよくみかけます。つまりカップリング・コンデンサーであるような書き方です。あれは厳密には間違いです。
Electric Guitar circuit concept diagram
ギターの場合、ジャックから出力される信号はコンデンサーを通過していません。下の図で、左端のカールした模様のような記号はピックアップのコイルを表し、右向きの赤い矢印の先にボリュームとジャックがあります。
ピックアップの信号は右向きの矢印の方向に流れていきボリュームヘ向かいます。
そのときトーンコントロール(R と書いたギサギザ) のポットの先に付いているコンデンサーから少しだけ音を削っています。つまりギターのコンデンサーを通過した音は全部捨てられるのです。ギタリストが効いているサウンドはコンデンサーを通過しなかった(削られなかった)音です。(赤色矢印)

full up the tone control
トーンを上げたときはコンデンサーへの抵抗値が高く、コンデンサーで
削られる音の量は極小です。全く削られないのではなく、
ごくわずか削られます。そしてコンデンサーを通過しなかった音がアンプへ
出力されます。(赤い矢印の方向)

トーンを絞ると、削られる音の量は増えます。緑の矢印が削られる音です。高域ほどたくさん削られます。中・低域の削られる量は小なめでコンデンサーの大きさが大きいほど削られる低域の周波が低くなってきます。トーンを絞るとコンデンサーで削る音の量が増えモコモコとして高域の少ない音になります。

コンデンサーを通過した音(緑の矢印) は捨てられます。


コンデンサーとしての性能が優秀なもの、例えば誘電体がポリプロピレンのものを使うと、忠実に音をたくさん捨てることになります。
zero down the tone control

オイル・ペーパー・コンデンサーは通過させる周波数にムラが出ます。つまり、Hi-Fi なポリプロピレンに比べると癖があるといえます。なにせオイルという液状のものを染みこませた紙が誘電体に使われているのだから、感覚的に捕らえやすいでしょう。
オイル・ペーパー・コンデンサーはポリプロピレンに比べ、捨てる周波数にムラがあり、性能の良いコンデンサーであれば忠実に捨てられてしまう周波数の音が削られずに残されてジャックから出てくるということなんです。バンブルビーも同じです。セラミックディスクも癖があります。

そろそろ言いたいことを書きましょう。コンデンサーとして性能の良いコンデンサーはギターのトーン・コントロールに使うと、音が削られすぎて曇った音になります。コンデンサーとしての性能がいまいちのコンデンサーほど忠実に音を削らないので、巷で言われる「良い音」がするのです。

では、安いギターに付いている小さくて黄色いコンデンサーの音が悪いのは?
あれは性能の悪いコンデンサーではないの ?
いえいえ、耐圧が低いので小さい。耐圧の低いコンデンサーは安価で製造できてしまい、値段が安いだけなのです。
耐圧の低いコンデンサーはギターのピックアップのように低い電圧( 1V にも満たない電圧)で使うと、高性能を発揮します。耐圧を高くするための工夫が不要なため、コンデンサー本来の性能が低い電圧のときにに発揮しやすいのです。それでトーン回路に使うと忠実に音を削る。そうです。低い電圧のときに高性能を発揮するコンデンサーだからギターのトーンに使うと音が悪い。

パラドックスですね。

じゃあ、コンデンサー無しにしてピックアップの音を全く削らないとどうなるのか。
今度は音圧はあり、元気であるものの電気的で少し無骨な音になってしまいます。
やはり何らかの周波数は削ってほしい。でもその削り方に個性がほしいということですね。

オイルコンデンサーやバンブルビーは超高値で売られています。コンデンサーとしての性能が良いから高いのではなくて、コンデンサーとしての性質に癖があってその癖にお金を払っているのですね。
よく楽器屋さんでオレンジドロップのコンデンサーも高値で売られています。オレンジドロップがギタリストの間で有名になり、ギターのトーンに使う人がたくさん買うようになり需要があるから売っている。

一方で、ギターアンプのカップリング・コンデンサーとしてオレンジドロップがよく使われるのは、コンデンサーとしての性能が良いからなんです。つまり、信号が通過するとき、変な癖があまり出ず素直に信号を通過させてくれる。715P や 716P ほどこの性能が良いコンデンサーです。美しいクリーンを信条とする Fender アンプと相性が良い。繰り返しますが、だからといってアンプの回路の全てのカップリング・コンデンサーを 715P や 716Pにすると音に色気がなくなってしまいます。特定の回路部分に使うのが正解です。
どの部分に使うと良いのかは、アンプのコンデンサーを色々変えてサウンドを試す実験をしてみればすぐに身に付きます。人にこうだと言われた知識と異なり、実験して得た知識が技術となります。 

脱線終わり。

3種類に絞り込んだ後で、容量の実測も参考にし決定します。

【抵抗について】
抵抗もカーボン・コンポジット抵抗、カーボン・皮膜抵抗、金属皮膜抵抗、酸化金属皮膜抵抗、セラミックコンポジション抵抗とさまざまな種類があります。
用途、つまりとどの部分に使うとよいのかが決まります。またメーカーによっても特性の差があります。
Fender アンプの信号回路にはカーボン・コンポジットが良いと感じています。
カーボン皮膜抵抗はMarshall の回路には合います。しかし、 Fenderに使うと音が薄っぺらく迫力が少ないと感じます。
金属皮膜抵抗や酸化金属抵抗を信号回路に使う場合、チャンネル切替のあるハイゲイン回路の付いているアンプには合います。Marshall や Fender では高域にキンキンと癖が出ると感じています。これはあくまで信号回路に限ったことです。また信号回路の中でも、どんな材質の抵抗でも音はあまり変化しない部分もあります。

電源回路になると事情が変わります。Fenderのヴィンテージではカーボンコンポジットの 1W が使われていた部分 ではセラミック抵抗が良い音がするように思います。 カーボン・コンポジットの 1W でも音質は良いものの、耐久性に問題が出ます。カーボン・コンポジットは高い電圧の場所に使うと経年変化で抵抗値が高くなっていくという性質があるからです。
金属抵抗や酸化金属でも音質がキープでき、耐久性はカーボン・コンポジツトより勝ります。

信号回路に使うカーボン・コンポジット抵抗を使う上での注意点は使う場所と、その抵抗の値です。
5% から 10% のバラツキがあります。たとえば5% 誤差の 220KΩの抵抗を購入すると209KΩ~231KΩの間でバラツイテいます。ピッタリ 220KΩだけを使うのではありません。
回路のある場所には高めを使い、ある場所には低めを使うということで目指す音質により近づけることが可能です。私はカーボン・コンポジット抵抗を仕入れるたびに抵抗の値を元に選別し、保管しています。

カーボン・コンポジット抵抗の抵抗値を実測し選別しているところ

上段: 購入した時点の抵抗の接続リード
下段: 酸化物を取り除いた接続リード  
抵抗を測定し、選別し、いよいよアンプの回路にハンダ付けするとき、そのままハンダ付けしていませんか? 上の写真の抵抗の足(リード)に注目してみてください。分かりやすいように拡大した写真が下の写真です。

抵抗のリードの拡大写真
購入した時点ではリード線に酸化物が付着しています。酸化物とは、リード線の金属の一部が酸化したもの。酸化とは金属の元素と酸素とが結合してできる不純物。酸素があるところでは必ず発生します。人間が生きていける場所では金属は必ず酸化し、劣化していく宿命です。
まして高温の状態では酸化は加速されます。

ハンダ付けのときハンダにはフラックスが含まれています。このフラックスには酸化物を除去する働きがあります。しかし、完全に酸化物を除去するハンダ付けをマスターするには時間がかかります。マスターしていても、毎回毎回、アンプ一台で数百箇所に及ぶハンダ箇所全てに酸化物の残留はないと言い切れるでしょうか。
フラックス溶剤で除去できるとはいえ、もしも酸化物が残留したままハンダ付けされてしまったらどうなるでしょうか。ハンダ付けの内部、つまり部品A の接点と部品Bの接点の間に酸化物が混入してしまうと、ハンダ付けした時点ではなんの問題もなく電気的な抵抗はゼロです。
しかし、経年変化、つまり時間が経過すると混入した酸化物のまわりに電気がよく流れる部分と流れにくい部分の差が広がり、最終的にはその部分の発熱が大きくなり、ハンダ付け部分の接触不良を起こしてしまいます。

このような長期にわたる信頼性の観点から、念のために新品部品のリード線は全て酸化物を取り除いてからハンダ付けしています。
抵抗だけでなく、コンデンサーのリード線も、ポットの端子もジャックの端子も全てです。
写真の下側のリード線が酸化物除去の工程の後のリード線です。ピカピカにしています。

この工程は何百個という部品のリード線全てについて実施します。

コンデンサーと抵抗についてのお話でした。
良きギターライフを。

2016年11月10日木曜日

Princeton Reverb restoration Part 1.

【受け入れ検査】
2016年11月のご予約作業は愛知県 S 様ご所有の
シルバーフェース プリンストンリバーブ のオーバーホールです。
予想をはるかに上回る作業が必要のためオーバーホールよりも
レストアと言ったほうが正確です。

ご依頼の内容は
a) 中古で購入なさった後、リバーブが鳴らなくなり、
  修理に出されたところ、ヴィブラートが鳴らなくなり、
  リバーブもかかりが浅くなって帰ってきたそうです。
b) 音圧が小さい
  一生ものにしたくて購入したのに本来の実力が出ていません。
  信頼性を上げ、定期的な手入れをしてずっと愛用していきたい。
というものです。

シルバーフェースのフェースプレートは中古としては、とてもきれいな
部類です。
Fender Princeton Reverb front view
アンプの背面にもパイロットランプが付いています。
もちろんオリジナルには付いておらず、後付で付けられたものです。

Fender Princeton Reverb rear view
下の写真のように、パワーオンしてしばらくすると、光ります。
時間が経過すると音が途切れる症状がでています。
音が出ないとき、このランプも消えているそうです。

CT light
リアビューには、あと二つ不可思議な光景があります。
1. コンセントの電圧にあわせて切り替えるスイッチが付いています。
  95V, 115V, 127V, 185V, 220V と切り替えられます。
  形状・タイプも Fender のオリジナルのスイッチではありません。
2. 電源トランス。外観はオリジナルを装ってはいますが、違います

アンプのシャーシーを取り外し内部回路を見たらどういうことか判明しました。

Voltage selection switch and PT
アンプのシャーシーを外し下側から見た写真が下の写真
Bottom view of the chassis
電源トランス PT の刻印は WILLKASON 7087 です。
過去の修理で電源トランスが交換されています。
しかし、このWILLKASON をネット検索するとブラジルのサンパウロにある
オーディオ用アンプメーカーらしいことがわかりました。

Manufacture ID mark on top of the PT
PT の内側配線部を見ると、明らかにオーディオ用のPTです。
しかも、2次巻線のメイン電圧は 275V-0-275V  しかありません。

これは車に例えると、1500cc の普通車に軽四の660ccエンジンを載せた
ようなパワー不足となります。 致命的です。
wire side of the PT
シャーシーのサイドには過去に修理した人が書いたと思われるメモ書きが
あります。1990年の2月にPT が交換されたことがわかります。
memo written at past repair by changing the PT
下の回路図のように
Princeton Reverb は340V-0-340Vの2次電圧の電源トランスが必要です。
ブラックフェース、シルバーフェース、リイシュー共通してこの値です。

回路のオーバーホールと共に、電源トランス交換をしないとプリンストンの
本来の音圧と音色は取り戻せません。
Partial schematic of Fender Prinstone Reverb PT


パワーチューブのすぐ隣に過去に追加されたパイロットランプがあります。
トランスからの一本の配線がランプのホットにつながれ、ランプのコールド
はシャーシーに落とされています。
another pilot lamp on the chassis 
このランプの正体が判明しました。
電源トランス(PT) のセンタータップ(CT)につながれており、電源トランスの
電流の流れで光らせています。
センタータップは直接グラウンドにつながないとギター音質が荒れて、
きれいなクリーンにはなりません。
さらに、ただでさえ真空管の発する熱でシャーシー下側の温度が高い上に
ランプの発熱も加わり、トランス、真空管、コンデンサー部品の劣化を促進
してしまいます。

アイデアとしてはおもしろいものの、真空管ゲインをフルに使うギターアンプ
には無用の長物です。

Pilot Lamp is fed by CT of PT
下の写真は回路の全体です。
Circuit overview
元々付いているフィルターキャップはシャーシーの下側に伸びる筒型の
ボックス・アルミ電解コンデンサーです。これとは別に後付で赤色のアルミ
電解コンデンサーが継ぎ足されています。

オリジナルのコンデンサーが容量抜けを起こしたときに、本来であれば交換
するのが正しいところ、ずぼらをして後付けしたものと推測します。
オリジナルのマロリーの筒型コンデンサーは70年代のもので古く劣化して
いて交換が必要です。現在では CE Manufacturing が Fender ギターアンプ
のリプレースメント用に製造してくれています。

このコンデンサーの交換を躊躇する修理屋さんや楽器屋さんが多いのは、
交換用の CE Manufacturing 製のコンデンサーが高価なため、ならびに
交換のためのハンダ外しとハンダ付けに手間がかかるためでしょう。
ギャンプスでは常に在庫しており交換します。

Filter cap --- Original made by Mallory
added filter cap
回路部品の搭載されている回路ボードを見ていて、「あっまたか」と思わず
声を上げてしまいました。過去に大量に噴射された接点復活剤が凝固して
ボードの上で固まっています。

カメラのフラッシュをたいて撮影するとギラギラしている部分です。
接点復活剤の油が付着したボード
下の写真は電源スイッチを取り外したところです。油でべちょべちょに
なっています。
接点復活剤で汚され絶縁低下した電源スイッチ
電気回路は大雑把な表現をすると
「電気をとてもよく通す部分」と
「絶対に電気を通してはいけない部分」が存在し、
その両者のおかげで健康に作動します。
  ( この表現をすると、うちの家内でも理解することができました)

「絶対に電気をとおしてはいけない部分」は回路部品を搭載している黒色の
ボードであり、電源スイッチの黒いモールド(プラスチック)部分です。
絶縁体と呼びます。

接点復活剤はどんなものも電気を通しやすくする剤です。
それを絶縁体に付着させると絶縁低下を起こします。

絶対に電気を通さない性質が少しは電気を通す性質に変更されるのです。
そうすると発煙や漏電による感電という大きな問題を引き起こします。
そのような大きな問題になる前段階として、信号と信号が干渉して
音が小さくなったり、部品が故障したりします。

回路ボードをくまなく検査したところ、ボードをクリーニングするだけでは
本来の絶縁を取り戻せない深刻な状況でした。

このアンプは電源トランス交換に加え、
回路ボードの交換も必要ということが
受け入れ検査で判明しました。

以下 Part 2 に続く